之山文庫ブログ
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本告文庫の和綴じ本の中に、江戸時代の版本で山東京山の『歴世女装考』四冊がある。表紙左上の題簽に「歴世女装考」とあり春、夏、秋、冬と分冊している。表紙裏に「岩瀬百樹翁撰」「歴世女装考」「三書房合梓發兌」と三行に記し、「弘化四年丁未三月 菅原祐之」と署名する「序」があり、「弘化四年丁未二月廿五日 江戸 岩瀬百樹」の「附言」と続く。弘化四年は西暦1847年で、山東京山は1769~1858年という生没なので、78歳の刊行である。四冊それぞれの目次に「目録・前編之部」とあるので、この四冊で完結しているわけではない。第四冊目の冬の巻末に「後編目録」があり、後編刊行の意欲が伺える。その後に「俗称 岩瀬涼仙著」とある。涼仙は山東京山の号の一つである。さらに「官許 弘化四年 丁未仲秋」とあり、奥付に「安政二年乙卯十一月發行」「三都書肆」「京都 勝村治右衛門、大坂 秋田屋太右衛門、江都 須原屋茂兵衛」以下江都の書肆は他に七名の名を連ねている。十書肆が共同で出版しており、京山86歳になって発行できたのだろう。序文から8年もかかっているのは、当時の出版が簡単なものでなかったことを推測させる。
なお、これは『日本随筆大成』一期六冊目に翻刻されていて、容易に目にすることができる。ただ版本とはいえかなりの美本が本館に所蔵されているので、何らかの活用ができないものかと思い、今「古文書を読む会」で輪読しているところである。
繁原 央
三浦文庫 家茂公上洛御供文書(PDF) miura8_
本告文庫の目録に掲載されていないが、一連の書籍が本館に所蔵されている。漢文大系21冊、大日本史14冊、温知叢書10冊などの洋装本とともに、160冊ほどの和綴じ本がある。論語、孟子、孝経などの漢籍以外にも、山陽遺稿、南木誌、拙堂文話、歴世女装考、藤公詩存、題林愚抄、西域聞見録、女実語教、明治女大学、毒語注心経、海南遺稿、柳営秘鑑、消息文例などで、明治になって刊行されたものが多いようである。和綴じ本としての保管の難しさから紙魚の被害もあり、利用されることなく今に至っている。これも活用していきたいものである。
繁原 央
本館に本告文庫と称する寄贈図書があるのを御存じだろうか。一九八八年の「之山文庫だより」16号に当時の図書館長の木宮榮彦先生が「寄贈図書紹介」のコーナーに「故本告亮一先生所蔵本―ご遺族光男氏より―」と題して記している。本告亮一(1890~1987)についても詳しい紹介があり、その蔵書380余冊の寄贈を受けたとされている。寄贈された書物は「本告文庫」目録として1988年に作成されており、205種掲載してある。それらは窪田空穂の高弟の歌人としても活躍され、本学の学園歌の歌詞を作られた先生の姿を伺わせるものといえよう。古書ではあるが活用が待たれる。
繁原 央

















